就職活動を進めていくと、膨大な数の企業に驚き、企業選びの際に色々迷われる方も多いと思います。
そこで、学生が挙げる判断基準の一つである「自身の成長」について、お話しさせて頂きます。
当社の業務は、個人を対象とする営業です。
個人のお客様への営業では、お客様が自分のお金で何かを購入するため、意思決定にお客様の好み、感情がかなり反映されます。
住まいであれば「この街に住みたいから」「こんな部屋で新生活をスタートしたいから」といった強い思いが決め手になることが多くあります。
お客様は「ご家族」なので、多くても4~5名、特に決定権者はご夫婦2人と、少人数ですので、決断が早いのも特徴です。
個人のお客様への営業マンは、まずはお客様の願望や不安、悩みなどを細やかに感じ取れる、汲み取れるコミュニケーションスキルが必要となります。
何より、人として信頼されることが重要です。
営業マンは、様々なお客様と接します。
年令では、大学が決まり上京される高校3年生・初めて一人暮らしをされる社会人・同棲されるカップル・子供のいるご家族様等々。
職業も様々で、鉄道会社、教師、アパレル業、飲食業、スポーツ選手がいらっしゃることもあります。
もちろん、お客様の性格もそれぞれです。
営業マンが提案したもの中から自分で決断される方、優柔不断でなかなか決められない方、
最後の一押しをされたい方・・・様々なお客様に接するうちに、相性の合わなかった・苦手なタイプのお客様とも場数を踏むことで、相手に合わせてコミュニケーションスキルが身に付きます。
お客様の話から、お客様の気持ち・意見を受け止め、また話を拡げることでお客様の本心を理解するスキルです。
あくまで「尋問」ではないので、お客様に気持ち良く話して頂くことが必要で、一見、簡単そうに思えますが、初対面の方に気持ち良く話してもらい、信頼関係を結ぶということは慣れが必要です。
当社の「賃貸仲介業」は、大家さんとお部屋探しのお客様との間に立つポジションです。
お客様からの厳しい家賃交渉・スケジュール調整を依頼されることもあり、上手くNoと伝えて納得してもらう必要もあります。
貸主(大家さん)、借主(お部屋探しのお客様)両者の希望を100%叶えることは難しいですが、お互いの落としどころを見つけ、スムーズに進めるのも営業マンの腕の見せ所です。
不動産には、様々な魅力があり、お客様によって魅力に感じる部分は異なります。
例えば、夜勤の方であれば「陽当たりの良い部屋」はマイナスに感じるかもしれません。
お客様の生活スタイルから、最適な物件を、最適なポイントを魅力付けして提案し続けることで、スキルが身に付きます。
皆さんは、これまでの学生生活の中で、様々な学習方法を経験してきています。
独自で教科書・参考書からの学び、授業での先生からの一方的な講義、マンツーマンでの質問をしながらの学習、どれが一番身に付きましたか
また、友人や後輩に聞かれて教えるといった「他者に教える」経験をしている方もいると思います。一番、身に付くのは「他者に教える行為」と言われています。
これは、自身の中で理解した「つもり」になっていたことが、他者に教えることで自身の中で整理され、知識として身に付くというものです。
日々、上記で挙げたスキルを営業の中で実践することで、自然と身に付いていきます。
これまでの生活の中で、様々な社会人と接してきたと思います。
身近なところでは学校の先生、飲食店の店員、スーパーの店員、駅員さん、テレビで見る政治家もいます。
どの職業の方も、「教師らしい」「政治家らしい」「〇〇らしい」人達ではなかったですか。
社会人になると、週5日出勤し8時間、休憩時間を含める1日9~10時間、その業界に身を置きますので、その中で皆さんも「〇〇らしい人」に成長していきます。
これから約40年の社会人生活で、「自身」をどう成長させていきたいのか、そんな観点での業界選び・会社選びもお勧めします。